【不定期更新】甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
漫画のヒロインより可愛い君はずるい
「時哉さん、あの……!」

「何? 奏葉はもう怒ってないの? 許してくれる?」

「あの! 許す許さない以前にまず……!」

私は時哉さんの肩をぐっと押して退かそうとする。

しかし、びくともしない。





「時哉さん! 本当に嫌いになりますよ!」






「じゃあ、今は嫌ってないってこと?」






時哉さんの雰囲気がどこか危ない感じがして、私は大きな声で「とりあえずこの体勢は駄目です!」と怒鳴った。

しかし、時哉さんは動こうとしない。

だから……




「時哉さん! 私は、これでも警戒心がないわけじゃないです。時哉さんだから、家まで来たんです。信頼を裏切らないで下さい!」




私の言葉に時哉さんが優しく微笑んだ。





「そうだよね、奏葉はそういう子だよね」




すると、時哉さんがパッと体を動かして私から離れた。
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