【不定期更新】甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
漫画が大好きで、少女漫画も好きな私からすれば、「ツンデレか……」くらいの感覚だった。

「にしても、末永って怒らないよな。疲れそー」

「田代くんが素直すぎるだけのような……。でも最近、怒らないって他の人にも言われた」

「怒らないから意地悪した」と言った時哉さんの顔が頭をよぎる。

あの日からメッセージのやり取りはあっても、まだ会えていない。

「ちゃんと言ってくれる友達がいて良かったじゃん」

「友達というか……」

時哉さんのことを表現する言葉が見つからなくて、つい詰まってしまう。

そんな私を見て、田代くんがため息をついた。

「言いたくないなら別に言わなくていいけど。こういう時に適当な嘘もつけないのが、まさに末永って感じ」

「絶対褒めてないよね」

「うん、褒めてない」

それだけ言って、田代くんが自分の席に戻って行こうとする。

しかし、何かを思い出したように振り返った。
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