【完結】朱雀の姫
4 後宮へ
「ははっ…
あの方は我が才華国の皇帝陛下・飛龍様にございますよ。
どうやら、飛と名乗ってお忍びで妓楼に行かれたようでしてね。」
泰然様は答える。
「こ、こ、皇帝陛下様!?」
私はびっくりする。
何か失礼な事でもやったんじゃなかろうか?
「安心してください。
皇帝陛下は威厳のある方ですが、意外とユーモアもある方ですから。
あなたをお連れしろ、とおっしゃったのも、飛龍様ですよ。」
「そ、そ、そうなのですね…」
私はそれだけかろうじて言った。
「さて、ここからは後宮について少し説明させていただきますね。
才城の後宮には、3つございます。
まずは、向日葵の後宮。
ここには、士大夫のご令嬢達が。
次に酔芙蓉の後宮。
ここには、大商人や大荘園の娘さん達が。
最後に蓮の後宮。
ここには、上記以外の方たちが。
小鈴様は失礼ですが、妓楼出身の為、蓮の後宮に入る事になります。
朱雀の姫に選ばれてしまえば、出身など関係ありませんので、是非頑張ってください!」
泰然様はおっしゃった。
そして、馬車は才城に到着した。
泰然様とはそこでお別れして、私は蓮の後宮の中へ向かった。
確か、2階の5番目の部屋だと…
私が部屋に入ると、その部屋は薄桃色で彩られた可愛い部屋だった。
灯篭もベッドの天蓋も全て蓮模様の薄桃色だった。
「素敵…」
妓楼は真っ赤だった為、薄い桃色がとても可愛いく見えた。
そして、侍女の明明が入って来て自己紹介と挨拶をした。
「こちらこそよろしくね、明明。
後宮なんて初めてで分からない事だらけなの。」
私は言った。
「おまかせください。
では、早速新しい衣と髪飾りなどを選びに参りましょう。
ちょうど王都の商人が売りに来ている頃ですわ。」
明明が言う。
「だけど、私お金なんて持ってないわ…」
私が言うと、明明はおかしそうに笑った。
「後宮にかかる費用は全て皇帝陛下が支払ってくださいますわ。
心配ご無用ですわよ。
さぁ、参りましょう、」
そ、そうなのか…
私はびっくりする。
そして、商人から翡翠の髪飾りと緑色の透け感のある衣、白に金縁が施された衣、金の髪飾り、など、計6点を購入した。
少し、買いすぎではなかろうか?
しかし、これが後宮の姫君たちの普通かもしれないし…
どうも、私は貧乏性が出てしまう。
「お食事はおまかせでよろしいですか?
今日はフカヒレらしいですけど。」
ふ、フカヒレ!?
とても庶民には食べられない高級料理だ。
私は何度も頷いた。
そうして、私の贅沢な後宮生活は始まったのだった。
あの方は我が才華国の皇帝陛下・飛龍様にございますよ。
どうやら、飛と名乗ってお忍びで妓楼に行かれたようでしてね。」
泰然様は答える。
「こ、こ、皇帝陛下様!?」
私はびっくりする。
何か失礼な事でもやったんじゃなかろうか?
「安心してください。
皇帝陛下は威厳のある方ですが、意外とユーモアもある方ですから。
あなたをお連れしろ、とおっしゃったのも、飛龍様ですよ。」
「そ、そ、そうなのですね…」
私はそれだけかろうじて言った。
「さて、ここからは後宮について少し説明させていただきますね。
才城の後宮には、3つございます。
まずは、向日葵の後宮。
ここには、士大夫のご令嬢達が。
次に酔芙蓉の後宮。
ここには、大商人や大荘園の娘さん達が。
最後に蓮の後宮。
ここには、上記以外の方たちが。
小鈴様は失礼ですが、妓楼出身の為、蓮の後宮に入る事になります。
朱雀の姫に選ばれてしまえば、出身など関係ありませんので、是非頑張ってください!」
泰然様はおっしゃった。
そして、馬車は才城に到着した。
泰然様とはそこでお別れして、私は蓮の後宮の中へ向かった。
確か、2階の5番目の部屋だと…
私が部屋に入ると、その部屋は薄桃色で彩られた可愛い部屋だった。
灯篭もベッドの天蓋も全て蓮模様の薄桃色だった。
「素敵…」
妓楼は真っ赤だった為、薄い桃色がとても可愛いく見えた。
そして、侍女の明明が入って来て自己紹介と挨拶をした。
「こちらこそよろしくね、明明。
後宮なんて初めてで分からない事だらけなの。」
私は言った。
「おまかせください。
では、早速新しい衣と髪飾りなどを選びに参りましょう。
ちょうど王都の商人が売りに来ている頃ですわ。」
明明が言う。
「だけど、私お金なんて持ってないわ…」
私が言うと、明明はおかしそうに笑った。
「後宮にかかる費用は全て皇帝陛下が支払ってくださいますわ。
心配ご無用ですわよ。
さぁ、参りましょう、」
そ、そうなのか…
私はびっくりする。
そして、商人から翡翠の髪飾りと緑色の透け感のある衣、白に金縁が施された衣、金の髪飾り、など、計6点を購入した。
少し、買いすぎではなかろうか?
しかし、これが後宮の姫君たちの普通かもしれないし…
どうも、私は貧乏性が出てしまう。
「お食事はおまかせでよろしいですか?
今日はフカヒレらしいですけど。」
ふ、フカヒレ!?
とても庶民には食べられない高級料理だ。
私は何度も頷いた。
そうして、私の贅沢な後宮生活は始まったのだった。