『幼馴染と甘い恋をしてみよう、♡⃛』
それに。不覚にも一瞬ときめいてしまった。
いけない。いくら翼でも抵抗しなきゃ。
そう思って手首に力を入れようとすると、
「次はこけんなよ」
パサ。
ようやく離してくれた。
ホッとしているのに、なぜだか手首にまだ残る温もりが少し切なくも感じる。
それでもいつも通りに、
「ほーい」
そう言って翼を見れば、いつもの翼が居た。
なーんだ。やっぱあたしの考えすぎじゃん。
私と翼は幼馴染以上でも以下でもない。