君と恋とエトセトラ
「一年女子だぜ? しかも俺達と全く面識がないヤツ。和泉(いずみ)小野瀬(おのせ)はちゃーんと守って本部内に入ってこないってのに、一年女子が入ってくるのは駄目だろ」

「でも可愛かったじゃん、TKTにいそうなくらい」

「それとこれとは別。絡みたければ溜まり場で絡めばいい」


 肩を竦める白銀の意見は、思いのほかまともだった。マジか。白銀、お前のことヘタレで駄目なヤツだとずっと思ってたわ。ごめんな白銀、ちょっと評価改めるよ。私の存在価値をさも紅茶だけかのように言ったことは忘れてやろう。


「ま、問題は他の連中だけどな。俺とか雪斗がいないときに勝手にここに入れるようじゃ困る」

「確かにな。主要メンツは自分達が入っていいから一年女子も入れていいってなりそうだし、普段入ってこない連中より心配だ」

「つか雪斗にも通用しないんだな、あの色仕掛け的なヤツ」


 白銀にとっては上目遣いと涙目が色仕掛けなんだろうか。だとしたら本当の色仕掛けをされたらどうなってしまうんだろう。


「ん? どの色仕掛けだ?」


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