白い結婚三年目。つまり離縁できるまで、あと七日ですわ旦那様。
久し振りに抱きしめられる旦那様の温もりに、胸が熱くなる。
「旦那様、大好きです」
「ああ、私もフランカ、君が好きだ、愛している」
呪いが完全に消えた旦那様は、甘いキスをたくさんしてくださって、その日三年越しに正式に夫婦となった。
それはとても甘くて、忘れられない時間だった。三年間、私たちは空回りしっぱなしだったけれど、これからはそんな心配はない。そう思えるほど幸福で、旦那様の愛情を受け取ることができた。
その後、せっかくプレゼン資料を作ったと言うことで旦那様に見て貰ったら、アッサリ了承してもらえた。そして私の資料作りの完成度が高かったからか「国でこの資料を参考にして企画書を提出すべきでは?」と議題にも上がったとか。
色々軌道修正があったけれど、来月には一般会員と特別会員のメンバーリストを提出して、お茶会を開く予定だ。
気絶している間に私が身につけていたブレスレットは消えており、旦那様の心の声を聞くことはなくなった。けれど、それがなくても今は旦那様の気持ちが少しは分かるようになったわ。
これからはお互いに些細なことでも相談できるもの。私には必要ないのだから。