極道に過ぎた、LOVE STORY
あれー。おかしいなぁ。鞄に入れたと思ったのだけど……
今日、講義で使ったノートが無い。
自宅の自室で、鞄の中身を全部出してみたが、どこにも無い。
最後に使ったのは、研究室だったと思う。困ったな。探しに戻るしかないか。
羽柴に車を出してもらうように頼もうかと思ったと同時に、部屋のドアがノックされた。
「お嬢、家の外に、怪しい男がいるんですが、お嬢に用事があるとかで、どうしやしょう?」
部屋のドアの外で、組の若い男が困ったように言った。
「怪しいのなら、追い返せばいいだろ?」
「それが、講義のノートと言えばわかるとかで帰らないんっすよ。追い返して怒られるのは俺らだって言い張るんですよ」
「まさか!」
私は、慌てて部屋を飛び出すと、玄関の外に出た。若い男達が、門の外で何やら騒いでいる中に、康の姿が目に入った。黒い服ばかりの男達の中に、背の高いターコイズブルーのトレーナーを着た康は、どうしったて目立つ。
「私の客よ!」
私の声に、男達は慌てて康の周りから離れた。
「ああ。良かった。どうなるかと思ったよ」
康が、胸を撫で下ろして、すがるように私を見た。
「お嬢、中に入って頂きやすか?」
近くにいたトモが、家の周りを気にするように言った。
「そうだな」
私の返事と同時に、門の周りで立っていた若者達が「どうぞ」と、康に中に入るように促した。
「あっ、すみません」
康は、高い身長を縮こませるように中に入って来た。
「どうして、こんな所まで来たの?」
横に並ぶ康に向かって、小声で言った。
「だって、これ。講義のノート無かったら、明日のテスト困るだろ?」
康は、手にしていた水色のノートを差し出した。
「そうだけど…… とにかくありがとう」
そう言って、康を小さい方のリビングのドアを開けて中に入るよう促した。
康の顔は、明らかに引き攣っている。怖かったと顔が言ってるのが分かる。
「連絡くれれば、取りに行ったのに」
「えっ? どうやって? 俺、連絡先知らないし」
「ああ、そうだったわね」
「こういう事もあるからさ、連絡先教えてよ」
康は、ポケットからスマホを出した。
これから先、必要になるのかは分からないが、私もポケットからスマホを出した。私の事を知らなくて、連絡先を交換した大学の学生はいたが、ここまで知っていてい連絡先の交換をしてくる人も珍しい。
今日、講義で使ったノートが無い。
自宅の自室で、鞄の中身を全部出してみたが、どこにも無い。
最後に使ったのは、研究室だったと思う。困ったな。探しに戻るしかないか。
羽柴に車を出してもらうように頼もうかと思ったと同時に、部屋のドアがノックされた。
「お嬢、家の外に、怪しい男がいるんですが、お嬢に用事があるとかで、どうしやしょう?」
部屋のドアの外で、組の若い男が困ったように言った。
「怪しいのなら、追い返せばいいだろ?」
「それが、講義のノートと言えばわかるとかで帰らないんっすよ。追い返して怒られるのは俺らだって言い張るんですよ」
「まさか!」
私は、慌てて部屋を飛び出すと、玄関の外に出た。若い男達が、門の外で何やら騒いでいる中に、康の姿が目に入った。黒い服ばかりの男達の中に、背の高いターコイズブルーのトレーナーを着た康は、どうしったて目立つ。
「私の客よ!」
私の声に、男達は慌てて康の周りから離れた。
「ああ。良かった。どうなるかと思ったよ」
康が、胸を撫で下ろして、すがるように私を見た。
「お嬢、中に入って頂きやすか?」
近くにいたトモが、家の周りを気にするように言った。
「そうだな」
私の返事と同時に、門の周りで立っていた若者達が「どうぞ」と、康に中に入るように促した。
「あっ、すみません」
康は、高い身長を縮こませるように中に入って来た。
「どうして、こんな所まで来たの?」
横に並ぶ康に向かって、小声で言った。
「だって、これ。講義のノート無かったら、明日のテスト困るだろ?」
康は、手にしていた水色のノートを差し出した。
「そうだけど…… とにかくありがとう」
そう言って、康を小さい方のリビングのドアを開けて中に入るよう促した。
康の顔は、明らかに引き攣っている。怖かったと顔が言ってるのが分かる。
「連絡くれれば、取りに行ったのに」
「えっ? どうやって? 俺、連絡先知らないし」
「ああ、そうだったわね」
「こういう事もあるからさ、連絡先教えてよ」
康は、ポケットからスマホを出した。
これから先、必要になるのかは分からないが、私もポケットからスマホを出した。私の事を知らなくて、連絡先を交換した大学の学生はいたが、ここまで知っていてい連絡先の交換をしてくる人も珍しい。