私が聖女でヒロインです!?いいえ、私はモブZ希望します!
「そうか。ごめんね、引き止めてしまって。キミは新入生だろう?引き止めてしまったお詫びに、校舎まで送るよ」

それは困る!

こんなに顔立ちの整った先輩(攻略対象)と校舎まで歩いて行ったとして?その後の展開がどうなるかなんて、想像しなくても分かるよね!?

「いえ、先輩にご迷惑をおかけする訳には···」

「迷ってしまったんだろう?丁度ここからは校舎も近い。それに受付もあるから···急がないと初日から遅刻になってしまうな。行こう!」

「えっ!?あ、あの···!?」

ギルベルト皇子は腕時計を確認すると、やんわりと私の手を握り歩き出す。

ちょっ、手!

これではいくらなんでも注目の的では無いか。

「大丈夫、安心して···俺は隠れるのだけは上手いから」

「隠れる···?」

「学園に馴染んだ頃には、キミにも分かるだろうね」

そう笑ったギルベルト皇子の笑顔が破壊的に眩しくて、目眩を起こしてしまいそうだ。

それに中性的な心地よい声。

こんな事にらなるのなら、ギルベルトルートやっておくんだったと、今更ながらに後悔した。

だって、どうやって避けたら良いのか分からないじゃない。


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