エリート商社マンはわたしの王子様~見てるだけで幸せだった推しの恋愛対象がわたしってどういうことですか?~
一部 出会い
1.柳田由莉愛の日常
~柳田由莉愛 side~
(あ、女の人怒ってる…もしかして今日は…その日かな?)
わたし柳田由莉愛はバイト先の【マリーズコーヒー】に現われた王子様を分厚く切り揃えた前髪と太めの黒縁メガネの下から悟られないように観察中。
世間では一流大学と言われる啓明大学の三年生ももう後半に差し掛かっている。
そろそろ就活に入らなければならないのだけど…
就活という言葉を頭の中に思い浮かべてからやっぱり今はいいやと隅においやり、わたしはテーブルを拭いて回りながら王子様の観察を続けた。
やっぱりカッコいい。
ひたすらカッコいい。
キラキラそこだけ輝いて見える。
素敵すぎる。
自分みたいな陰キャラには影から見ている事しかできないけれど、それでも見ているだけで幸せだと思う。
(あ、女の人怒ってる…もしかして今日は…その日かな?)
わたし柳田由莉愛はバイト先の【マリーズコーヒー】に現われた王子様を分厚く切り揃えた前髪と太めの黒縁メガネの下から悟られないように観察中。
世間では一流大学と言われる啓明大学の三年生ももう後半に差し掛かっている。
そろそろ就活に入らなければならないのだけど…
就活という言葉を頭の中に思い浮かべてからやっぱり今はいいやと隅においやり、わたしはテーブルを拭いて回りながら王子様の観察を続けた。
やっぱりカッコいい。
ひたすらカッコいい。
キラキラそこだけ輝いて見える。
素敵すぎる。
自分みたいな陰キャラには影から見ている事しかできないけれど、それでも見ているだけで幸せだと思う。
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