エリート商社マンはわたしの王子様~見てるだけで幸せだった推しの恋愛対象がわたしってどういうことですか?~
自分じゃないみたい。

全部崎本さんがいたからできたこと。
王子様のおかげ。
わたしがフランス語を知っていたから。
それがこんな結果になるなんて…

バイト先ではみんなから絶賛の嵐。
店長なんかは「由莉愛ちゃん。わたし嬉しい」と泣かれてしまった。
3年間コミュ障陰キャラなわたしを見守ってくれていた人だから…

その後も、ちゃんと社会に慣れるためにと毎日のように会ってくれる崎本さんに感謝しつつ、わたしはだんだん顔を上げて日々を過ごせるようになってきた。
道ゆく人々の視線にも慣れた。

最後の最後にあんな最高の物語があるなんて…予想してなかったけれど…
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