エリート商社マンはわたしの王子様~見てるだけで幸せだった推しの恋愛対象がわたしってどういうことですか?~
そうか。休みなのか。

それにしても…

母はずっとひとりだった。
わたしを育てるようになる前はどうしていたのか知らないが、わたしを育て初めててからはひとりだ。男の影がない。
いいのかなと思う。

はっきりいって母は美人だ。
わたしとは違う。
祖母はわたしが母に似ているといって毛嫌いしていたけれど、パーツが似ているだけで、母は美人だけどわたしは目立たないし全然美人じゃない。

もう40台後半とは思えない美貌。
どちらかと言うと清純派女優みたいな感じ。
絶対今からでも結婚できると思うんだけどな…

まあでも1人で飲むの寂しいから誘ったんだろうし、付き合うか。

母はビールも買ってきたみたいでひとりで開けると『ぷはーっ』と言いながら飲み始めた。
ちなみにわたしは飲めない。それに苦いのが嫌いだし。

「うまい。ビールって最高だわね」

「全然」

「はは。あんたは食べる専門だもん」

「まぁね」
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