エリート商社マンはわたしの王子様~見てるだけで幸せだった推しの恋愛対象がわたしってどういうことですか?~


「崎本課長。こちらの契約書ですが、課長印が漏れておりまして、明日までにいただけますか?」

専務秘書の阿部美波(あべみなみ)だ。

かつて俺と付き合っていた女。
卒のない女で才女と呼ばれるいわゆる洗練された女。
同期で最初は営業部にいたので良きライバルでもあり恋人でもあったが、いつか秘書課に配属が変わった。

専務の女だという噂だが本当のところは俺も知らない。

俺と付き合っていたことは会社の奴らは誰も知らないが、今までの女の中では唯一今でも時々飯に行く仲だった。
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