エリート商社マンはわたしの王子様~見てるだけで幸せだった推しの恋愛対象がわたしってどういうことですか?~

2.フランス語が縁で…

平日のマリーズコーヒーは忙しい。啓明の学生でにぎわう。
今日は金曜日だったので夕方まではにぎわっていたが、夕方を過ぎると突然人が減り始めた。
みな、週末に向けて飲みに行ったり遊びに行ったりするためだ。

夕方までフルに稼働していたわたしは7時をすぎたころようやく一息ついた。

ふぅ。

と、入り口を見ると、王子様が入店してきたではないか。

あ、今日はひとり。
この間お別れしたところだもんね。

さすがにまだ次はいないのか…

次はどんな人なんだろうな。

また綺麗な人なんだろうな。

うっとりと心の中でそんなことを考えていたら、テーブルを拭いていたわたしの前にすっと影が落ちた。
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