エリート商社マンはわたしの王子様~見てるだけで幸せだった推しの恋愛対象がわたしってどういうことですか?~
あ、しまった。

自分自身の行動に焦り始める。

そしたら王子様はクスクスクスと笑いだした。

「強調するなぁ。でもじゃぁいいよね。ここ来たら和訳手伝ってもらえる?それとも…」

「本当に本当におっしゃっているのですか?」

信じられない。
わたしに王子様が頼み事だなんて。
槍が明日降ってくるんじゃないかって思ってしまう。

「うん。もちろん御礼はするから。バイト代はらったほうがいい?か他のものがいいなら」

「御礼なんていいです」

王子様からそんなものもらえるわけない。
ただ、王子様が困っている。
それがわたしが助けてあげられる案件なら…

「わたし、明日はバイトないので、どこか、えっと…図書館とか?」

「図書館?」

王子様は口をあんぐりと開けてしまった。
が、しばらくしてまたクスクスと笑い出す。
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