エリート商社マンはわたしの王子様~見てるだけで幸せだった推しの恋愛対象がわたしってどういうことですか?~
「甘いの好き?」

「え?あ、はい」

「そうだと思った」

にっこりと笑って、自分はブラックコーヒーをごくりと飲んでいる。

うわー。
ペットボトル飲んでる姿すら美しい。

それにしても会った時からずっと由莉愛ちゃんって言われるのくすぐったすぎ。
わたしそんな呼ばれ方するような人間じゃないのに。

「由莉愛ちゃんって大学生だよね?もしかして啓明大」

「はい。そうです」

「やっぱそうか。バイト先あそこだったらそうかなと思ったんだよね。学部は?」

「理学部の情報です」

「情報…かぁ。道理で」

話しながらもドキドキしっぱなしだ。となりに王子様が座っていると思うだけで。
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