エリート商社マンはわたしの王子様~見てるだけで幸せだった推しの恋愛対象がわたしってどういうことですか?~
現実話。
今まで逃避していた。

「この眼鏡と前髪じゃ、就活できないし、落とされるよ?それとも、理系だしそのまま院行くなら別だけど」

「そ、それは…」

「どっち?院行くなら言わない。けど就活するならはっきり言って俺なら落とすね」

グサッと崎本さんの一言が胸に突き刺さる。
9歳も年上のエリート商社マンに言われたら現実味が増す。

「わ、わたしは…」

「い、院に‥‥」

崎本さんは待ってくれてる。

院に行く選択肢も考えた。
けれど、どうしてもいやだった。
わたしがやりたいこと。それは…

「院にはいきません」

そしたら崎本さんが、うんってうなづいて、前髪から手を放してくれた。
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