エリート商社マンはわたしの王子様~見てるだけで幸せだった推しの恋愛対象がわたしってどういうことですか?~
ささっとテーブルの前まで行くと、王子様はPC画面を見たまま言った。

「コーヒー追加で」

「はい。えっと…ホットサンドはどうしましょう?」

「え?」

あ…しまった。

「あ、え、えーっと…その」

王子様がキョトンとした顔で自分を見ている。
見ている!
視線が合っている!
どうしよう。
ヤバイ。
ヤバすぎる。
視線のそらせ方、わからない。
幸せすぎてどうにかなりそう。

どうしたらいいかわからなくて固まっていたら、王子様がクスクスクスと笑った。


「まぁ仕方ないよね。俺よく来てるから。キミいつも働いてるバイトの子だよね。ま、パターン同じだしわかるよね」

くくくくっと肩を震わせている。
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