エリート商社マンはわたしの王子様~見てるだけで幸せだった推しの恋愛対象がわたしってどういうことですか?~

4.柳田由莉愛 改造計画

「悪いね。由莉愛ちゃん」

例のフランスのクライアント案件が大詰めになっており、週単位での対応じゃ間に合わなくなったのだ。

その辺は俺は事前準備は抜かりない。
ちゃんと事前に信用は得ておいたから家に呼んだって問題はない。
外でこんな仕事の書類広げるわけにもいかないから、家しかないのだ。

「いいえ。大丈夫です」

「今日は出前とっておいたからね」

「お気になさらず」

今日も分厚い前髪とメガネのままだ。
これについてはフランスの件が落ち着いたらとりかかるって言ってある。

「ねぇ。由莉愛ちゃん。メガネとりな」

「えっ!」

拒否の姿勢。
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