【完結】ホテル王の甘く過激なご要望
21 神様の試練?
次の日、私はコンシェルジュとして再びオープンロイヤルスイートの担当に戻った。
つまり、天羽オーナーの担当である。
とは言え、この間の藤井さんの謝罪の一件で、天羽オーナーは変わりつつあった。
と、私は思い込んでいた。
私はコンシェルジュルームに着くと、今日の天羽オーナーのスケジュールを確認した。
ちょうどそれが終わった頃に天羽オーナーから着信があり、オープンロイヤルスイートルームに向かった。
部屋に入ると、リビングに天羽オーナーの姿は無かった。
えーと…
寝室のドアを一旦ノックする事にした。
「入…れ…」
元気のない天羽オーナーの声がして、私は寝室に入った。
「天羽オーナー、あと1時間後にはホテルの支配人達との会議があるはずですが…
どうかされましたか?」
「頭が…痛い…んだ…」
天羽オーナーは言う。
顔色はそんなに悪くなさそうだが、確かにキツそうな表情だ。
「えぇ…!?
では、訪問診療…」
「この間…もらった…薬…がある…」
「あ、そうなのですね!
今ミネラルウォーターを持ってきます!」
私はリビングの冷蔵庫に走った。
「琴…みや…」
「はい。」
「起こして…くれない…か?」
「え、えぇ…」
そう言われたので、私は天羽オーナーの肩を右手で抱え込んだ。
お、お、重い…!
必死に起こそうとするが…!
その時天羽オーナーはニヤリと笑った。
身体を素早く反転し、私をベッドに引きずり込むと、上に覆い被さったのだ。
「なっ、なっ、なっ!?」
「引っかかったー!
お前って本当進歩が無いよね?」
天羽オーナーはそう言うと私の耳を甘噛みした。
「きゃあ!
何するんですか?」
「あ・ま・が・み♡
きゃあ、だってー。
可愛いねぇー。」
彼はそう言って、さらに私の腕を押さえつけて、あろう事か私の耳の中にグチュリと舌を差し込んだ。
「い、いやぁぁ!」
「琴宮、お前を俺の女にしてやるよ。」
は?
What?
無理やり襲って、"俺の女にしてやるよ"???
「け、け、結構です!」
「は?
この俺が女にしてやるって…」
私は彼の右手に噛みついた。
「イッテェな!」
「少しは変わったと思った私が馬鹿でした…!
この、ケダモノ…っ!」
私はそう言い捨てて、オープンロイヤルスイートから逃げて行った。
酷い…
私は一生懸命トラウマを無くそうとしたのに…
変わってくれたって…
そう思ったのに…
専用のエレベーターを停止させ、私はハンカチで耳を拭った。
いいえ、これは…
これは、戦いだわ…!
神様の試練よ…!
諦めない。
あの捻じ曲がった性格を叩き直してやるわ!
私も、天羽オーナーと同じで、違った方向に熱意を燃やしたのだった。
つまり、天羽オーナーの担当である。
とは言え、この間の藤井さんの謝罪の一件で、天羽オーナーは変わりつつあった。
と、私は思い込んでいた。
私はコンシェルジュルームに着くと、今日の天羽オーナーのスケジュールを確認した。
ちょうどそれが終わった頃に天羽オーナーから着信があり、オープンロイヤルスイートルームに向かった。
部屋に入ると、リビングに天羽オーナーの姿は無かった。
えーと…
寝室のドアを一旦ノックする事にした。
「入…れ…」
元気のない天羽オーナーの声がして、私は寝室に入った。
「天羽オーナー、あと1時間後にはホテルの支配人達との会議があるはずですが…
どうかされましたか?」
「頭が…痛い…んだ…」
天羽オーナーは言う。
顔色はそんなに悪くなさそうだが、確かにキツそうな表情だ。
「えぇ…!?
では、訪問診療…」
「この間…もらった…薬…がある…」
「あ、そうなのですね!
今ミネラルウォーターを持ってきます!」
私はリビングの冷蔵庫に走った。
「琴…みや…」
「はい。」
「起こして…くれない…か?」
「え、えぇ…」
そう言われたので、私は天羽オーナーの肩を右手で抱え込んだ。
お、お、重い…!
必死に起こそうとするが…!
その時天羽オーナーはニヤリと笑った。
身体を素早く反転し、私をベッドに引きずり込むと、上に覆い被さったのだ。
「なっ、なっ、なっ!?」
「引っかかったー!
お前って本当進歩が無いよね?」
天羽オーナーはそう言うと私の耳を甘噛みした。
「きゃあ!
何するんですか?」
「あ・ま・が・み♡
きゃあ、だってー。
可愛いねぇー。」
彼はそう言って、さらに私の腕を押さえつけて、あろう事か私の耳の中にグチュリと舌を差し込んだ。
「い、いやぁぁ!」
「琴宮、お前を俺の女にしてやるよ。」
は?
What?
無理やり襲って、"俺の女にしてやるよ"???
「け、け、結構です!」
「は?
この俺が女にしてやるって…」
私は彼の右手に噛みついた。
「イッテェな!」
「少しは変わったと思った私が馬鹿でした…!
この、ケダモノ…っ!」
私はそう言い捨てて、オープンロイヤルスイートから逃げて行った。
酷い…
私は一生懸命トラウマを無くそうとしたのに…
変わってくれたって…
そう思ったのに…
専用のエレベーターを停止させ、私はハンカチで耳を拭った。
いいえ、これは…
これは、戦いだわ…!
神様の試練よ…!
諦めない。
あの捻じ曲がった性格を叩き直してやるわ!
私も、天羽オーナーと同じで、違った方向に熱意を燃やしたのだった。