【完結】ホテル王の甘く過激なご要望

54 バーベキューパーティー

私の風邪も良くなり、今日は天羽オーナー主催のバーベキューパーティーがオープンロイヤルスイートのバルコニーをメインに開かれる。

飲めや歌えや泳げや踊れ、の大きなバーベキューパーティーだ。

コンシェルジュチームからの出席は、私、武人、来栖、青葉チーフ、山野の5人だ。

他はコンシェルジュの仕事があり、ホテルを抜ける訳にはいかないのだから仕方がない。
みんなの分まで楽しむとしよう。

オープンロイヤルスイートに入ると、外のバルコニーには大きなバーベキューコンロが設置され、シェフが5人がかりで伊勢エビやホタテ、肉や野菜を焼いている。
バルコニーの側のバーもフル回転でアルコールをお客様に届けている。

「琴宮、何が良い?
取ってきてやるから。」

武人が言う。

「あ、ありがとう、武人…」

「やぁん、久遠先輩ぃ、琴宮先輩にだけ甘く無いですかぁ!?」

来栖が甘ったるい声で武人の腕を掴んで言う。

「分かった分かった。
来栖の分も取ってくるから。
何が良いんだ?」

武人は呆れてそう返す。

「えーとぉ、伊勢えびでしょー?
牡蠣とぉ、牛タンとぉ。」

来栖が武人の腕をがっちりホールドして言う。

なるほど、あぁすればいいのか…
女子力120%くらいの来栖の行動はある意味参考になる。

でも、あんな事をする勇気は無いが。

そこへ、天羽オーナーがやってきた。

「ようこそ、オープンロイヤルスイートのバーベキューパーティーへ!
どうだ?
楽しんでるか?」

天羽オーナーが言う。

「はぁい!
めちゃくちゃ楽しいでぇす!」

来栖が天羽オーナーの腕を掴んで言った。

お前はオトコなら誰でもいーのか!!!

私は多少血管が浮き上がりそうになる。

「来栖、パーティーとは言え失礼だろう!
天羽オーナーにベタベタするんじゃない!」

青葉チーフが言う。

「えー!?」

いや、えー!?じゃなくてっ!

「いや、別に俺なら構わない。
このパーティーは無礼講だ。
みんな、羽目を外して楽しんでくれ。」

天羽オーナーは言った。

いや、いくら無礼講でもオーナーに胸押し付けるなんて間違ってるでしょ!!!
このおっぱい星人め!!!

私は血管切れそうになって、バーの方へ移動した。

天羽オーナーは来栖にデレデレするし…!

あーもう、飲んでやる!

私は赤ワインを一気飲みした。

すると…

「琴宮、飲み過ぎだろ?」

天羽オーナーがやってきた。

「あら、巨乳の来栖なら、あっちですわよ?」

私は可愛くない返しをしてしまう。

「お前なぁ…
全く可愛いくねーな…

まぁ、でも来栖とかいう女より良い…」

「え…?
天羽オーナーはてっきり来栖を…」

「気にいるわけないだろ。
久遠に押し付けてやったぜ。

琴宮あっちで星でも見ながら話さないか?」
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