【完結】ホテル王の甘く過激なご要望

55 満天の星の下

バルコニーの端の方に移動した私たちの真上には、都会とも思えないような満天の星空が見えた。

「返事…」

天羽オーナーがポツリと言った。

「え…?」

「お前、え?じゃ無いだろ。
俺が告白したのに、今だに返事も無しだろ?

…そろそろ返事が欲しいんだよ。」

天羽オーナーは言った。

そ、そ、そう言われても…
私にはまだ覚悟が…

「それはその…」

「その?
俺の事が迷惑なら…」

「め、め、迷惑じゃありませんよっ!」

「それは、好きってこと?」

天羽オーナーが畳み掛けてくる。

「…です…かね?」

曖昧な返事をする私。

いいの!?
いいのか、私!?

地獄の快楽に身を任せるのか!?

「じゃなくて、はっきり言葉にして言ってくれ。」

天羽オーナーは私の瞳を覗き込みそう言った。

「好き…っ」

と言った瞬間、私は天羽オーナーに抱きしめられ深々とキスされていた。

それは、甘美で優しく、そして、今までの想いが詰まったような激しいキスだった。

「好きだ、すきだ、すきだ。」

天羽オーナーは私の唇を舌でこじ開けては情熱的なキスをする。
すきだ、と繰り返しながら。

私は…
どうやら地獄に落ちてしまったようだ…

でも、天羽オーナーと一緒ならそれも良い。

その日、私たちはやっと恋人になったのだ。

happy end…💕
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