早河シリーズ第二幕【金平糖】
これで有紗も実はMARIAに所属していたとなれば父親の高山政行に報告するのも気が重い。
{これはマスコミには伏せている情報だが…被害者三人の手には金平糖が握らされていたんだ}
『金平糖……お菓子のアレですか?』
{そうだ。第一の被害者がひとつ、第二の被害者が二つ、第三の被害者が三つ}
スピーカー設定にした通話から漏れる上野の話を聞いてなぎさも怪訝な顔をしていた。
『殺人が増えるたびに金平糖がひとつずつ増えているんですね』
{金平糖が犯人からのメッセージであることは間違いない。今朝からMARIAのメンバーの事情聴取をしているが、彼女達に金平糖について思い当たることがないか聞いたんだ。数人のメンバーが金平糖と言えば高山有紗だと答えた}
『金平糖が有紗?』
{高山有紗はいつも金平糖を持ち歩いているらしい}
『……確かに有紗が金平糖を持ち歩いているのを俺も見ました』
今朝ビルの前で有紗と話している最中、彼女はコートのポケットから何かを取り出して口に入れていた。飴かと思ったが、アレは飴ではなく金平糖だった。
{高山有紗と一連の事件に繋がりがあるかは今はなんとも言えない。しかし彼女もあのビルに出入りしていた。高山有紗にも話を聞こうとしたんだが、学校には登校していない。父親に連絡を取ると娘は早河と言う探偵に預かってもらっていると来た。それでお前に連絡したんだ}
『なるほど。わかりました。有紗はなぎさの家に居ます。警視庁まで連れて行きましょうか?』
{いや、今から俺がお前の事務所に行くよ。高山有紗を事務所に連れて来てくれ。警察に出向くよりもそちらの方が彼女も警戒しないだろう}
{これはマスコミには伏せている情報だが…被害者三人の手には金平糖が握らされていたんだ}
『金平糖……お菓子のアレですか?』
{そうだ。第一の被害者がひとつ、第二の被害者が二つ、第三の被害者が三つ}
スピーカー設定にした通話から漏れる上野の話を聞いてなぎさも怪訝な顔をしていた。
『殺人が増えるたびに金平糖がひとつずつ増えているんですね』
{金平糖が犯人からのメッセージであることは間違いない。今朝からMARIAのメンバーの事情聴取をしているが、彼女達に金平糖について思い当たることがないか聞いたんだ。数人のメンバーが金平糖と言えば高山有紗だと答えた}
『金平糖が有紗?』
{高山有紗はいつも金平糖を持ち歩いているらしい}
『……確かに有紗が金平糖を持ち歩いているのを俺も見ました』
今朝ビルの前で有紗と話している最中、彼女はコートのポケットから何かを取り出して口に入れていた。飴かと思ったが、アレは飴ではなく金平糖だった。
{高山有紗と一連の事件に繋がりがあるかは今はなんとも言えない。しかし彼女もあのビルに出入りしていた。高山有紗にも話を聞こうとしたんだが、学校には登校していない。父親に連絡を取ると娘は早河と言う探偵に預かってもらっていると来た。それでお前に連絡したんだ}
『なるほど。わかりました。有紗はなぎさの家に居ます。警視庁まで連れて行きましょうか?』
{いや、今から俺がお前の事務所に行くよ。高山有紗を事務所に連れて来てくれ。警察に出向くよりもそちらの方が彼女も警戒しないだろう}