早河シリーズ第二幕【金平糖】
佐伯を追う早河の車は、中央自動車道を甲府昭和インターチェンジで降りて山梨の市街地を走る。矢野のパソコンに表示された地図の赤い点滅が動きを止めた。
『有紗ちゃんのGPSが止まりました。場所は甲府市民文化ホールの駐車場』
『文化ホール……なんでそんな所に』
矢野が車のナビを操作して甲府市の市民文化ホールの場所を入力する。早河がナビを横目に見た。
『文化ホールは今日は施設点検で休館日になってますね』
『そうか。たぶんそこは有紗の母親の美晴が舞台に立った場所だ』
美晴の母の優子に見せてもらった美晴の写真には舞台写真も何枚かあった。
『なるほど。バレエの……。ってことは、佐伯は美晴との思い出の地で有紗ちゃんと心中するつもりですね』
『有紗を死なせてたまるかよ』
GPSの赤い点滅が動いた。赤い点滅は今は四角い建物の中にあり、有紗がホール内部にいることを示していた。
『有紗ちゃんのGPSが止まりました。場所は甲府市民文化ホールの駐車場』
『文化ホール……なんでそんな所に』
矢野が車のナビを操作して甲府市の市民文化ホールの場所を入力する。早河がナビを横目に見た。
『文化ホールは今日は施設点検で休館日になってますね』
『そうか。たぶんそこは有紗の母親の美晴が舞台に立った場所だ』
美晴の母の優子に見せてもらった美晴の写真には舞台写真も何枚かあった。
『なるほど。バレエの……。ってことは、佐伯は美晴との思い出の地で有紗ちゃんと心中するつもりですね』
『有紗を死なせてたまるかよ』
GPSの赤い点滅が動いた。赤い点滅は今は四角い建物の中にあり、有紗がホール内部にいることを示していた。