逃げた私を彼は掴んで離さない
春、私は大学2年生になった。

学校にも慣れてきて、余裕がでてきた。

東京を通り越して、少し寂しい駅を降りる。そこから10分歩いたところにある大学。


「おはよー!」

「おはよう」

駅で待ち合わせしている、りさ。

「ふぁーあ」

あくびする、りさ

「寝てないの?」

「いや、普通に1限はダルい」

「だよね~、電車寝てた」

学生の列に並びながら歩く。

「はなこは、朝から元気だよね笑」

「普通だよ?りさとたまにしか一緒に登校できないから、ちょっと早起きしたけど!」

「プレッシャー感じる笑笑」

「確かに笑笑、髪切ったあとだから早く見せたくて!」

みて!と頭をふる

「めちゃいいよ!ホントに!」

私の髪を触りながら言う

「でしょー!当分これだわ」


大学の数少ない私の友達、授業は7割一緒。

奥田リサ(名字は多分これ)、アメリカ出身で2歳の時に日本に来たらしい。

お父さんかお母さんかどっちかがアメリカ人らしい。
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