逃げた私を彼は掴んで離さない



「もしもーし?」

「はーい」

月曜日の1限が終わった頃、私はリサからの電話に出ていた。


「今日、ダルいからいかないわー、ごめんね」

「あ、そう、りょーかいー。また明日ね~」

電話を切る。


なーんだ。つまんないの。

サボっちゃおうかな…

いやいや、流石にあの授業をサボれるほど度胸ない。


その授業はテストが評価の90%になるため、安易に休めないのだ。

コウもいないし、ひとりかー。
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