逃げた私を彼は掴んで離さない
そんな数少ない友達を大事にすべく、早起きをしたのは、日高花恋(ひだかはなこ)である。
最近やっと1人でどこかに行くことに慣れてきた。冒険家タイプじゃないの
リサは大学に彼氏がいて、大体彼氏くんと登校するから、今日みたいな日は貴重なのだ。
私は彼氏くんのことあんまり得意じゃないけど汗
だって、私とリサが7割一緒ってことは3割は、一緒に受けるんだもん。
ほんとに厄介だよ。
別に、彼氏くんが私とリサの仲を引き離そうとか、別れてほしいとかじゃない!!!
ほんとにほんとに!!
「1限は眠気覚ましにレポートやろー。」
「ええ、リサ絶対寝るよ!」
「だよね~、寝るよね」
「でも、授業時間長いから、半分寝ればいいんじゃない?」
「計画性 笑笑」
「そういうとこだけね 笑笑笑」
チャリンッ
懐かしい香りが追い越す
風が遅れてやってくる
(っ)
時が止まったように、スローモーションになったように私を追い越した人の背中を見つめた
(え、なんで、、)
そのまま、背中が遠のくまで瞬きも忘れて見つめていた