逃げた私を彼は掴んで離さない

「はなこ?どうしたの?」

(っ)

「え!?え、あ、何にもない!」

「え、大丈夫?」

「ちょっとボーッとしてた笑」

「なんだ〜」


しっかりして!やめて

あんなの沢山いるじゃん!

高鳴る心臓を落ちつかせる。


「そういえば、コウ今日部活で授業いないよ」

「あ、そうなんだ、バスケだっけ?」

「そうそう、大会みたい」

「運動続けてるのいいよね」

「うーん、そうだね、でも私スポーツ興味ないからなー」

「反対って訳じゃないでしょ?」

「うーん、まあ興味ないからね~」


これは長続きしないな。

いや、鑑賞しないから逆に続くのか?!

「そっか~、まあ好きなことやってくれって感じだよね!」

「そうそう、お互い趣味あるからね」
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