備えあれば憂いなし

第四話 こんな時に再会？！

◯ お笑いライブの会場前

凛子が先日借りた服を手にライブ会場に来る。

スタッフ: 「あ、シン？もうここでライブはしばらくないよ。次の予定は名古屋だから、行くならそっちだね。」
凛子が肩を落として、外に出る。
凛子: （しょんぼり）「会えないんだ……。」

◯ 外 - 雨が降り始める

雷鳴とともに、ポツポツと雨が降り始める。
凛子がアンティーク調の喫茶店を見つけて駆け込む。

◯ アンティーク調の喫茶
店内に入ると、アンティーク家具が並び、クラシックな音楽が静かに流れている。カウンターには若いイケメンのマスターが微笑んでいる。

マスター: 「雨がひどいですね。よろしければ、お掛けになってください」

白いタオルを渡されて凛子は濡れた鞄を拭く。
凛子は窓際の席に座る。マスターが温かいタオルとメニューを持ってくる。
マスター: 「温かい飲み物もご用意できますよ。」
凛子: 「ありがとうございます…。すごく素敵な喫茶店ですね。」
マスター: 「そう言っていただけると嬉しいです。少しでも落ち着ける場所になれたらと。」

◯ 喫茶店 - ある日のシーン

凛子が何度もこの喫茶店を訪れる様子。マスターが接客するたびに、丁寧で親切な対応を続けている。
マスター: 「今日は新しくブレンドしたコーヒーがあるんです。よかったら試してみませんか？」
凛子: 「え、いいんですか？ありがとうございます。」
凛子が徐々に心を開き、店に通うことが日常になっていく。

◯ 試作ケーキを渡すシーン

マスターが、凛子に試作のケーキを差し出す。
マスター: 「実は、今試作しているケーキがありまして。よければ感想をお聞かせいただけますか？」
凛子: （驚きつつも笑顔で）「そんな特別なこと、いいんですか？」
マスター: 「もちろんです。いつも来ていただいてますし、ぜひお口に合うかどうか試してほしいんです。」
マスターの優しさに触れ、凛子が微笑む。

◯ 凛子の心の葛藤

画面: 喫茶店で一人、カウンターに座る凛子。コーヒーを前に考え込む。

フラッシュバック、雅司との過去のシーン。冷たい態度で彼女を責め立てる雅司。

回想の中の雅司: 「お前は何もできないんだからさ。誰が結婚してくれると思ってるんだ？俺以外にいないだろ？…まぁ、もう一緒になるのはごめんだけどな。」　
凛子: （心の中で）「私なんて…何もできない…。」
ため息をつきながらも、再びマスターがケーキを勧める優しい声が耳に響く。

◯ 喫茶店 - シンとの再会

凛子がカウンターに座っている時、ドアが開き、見覚えのある顔が入ってくる。

シン: 「おつかれさまですー」
凛子が驚いて振り返る。シンがそこにいた。

凛子・シン（同時に）: 「なんでここにいるの？！」
互いに驚きの表情を見せる。