ヤンデレ王子様の甘くて重い歪んだ溺愛。

「ありがとう……」

「うん、冷えないように気をつけるんだよ」

「うん、気をつける!さくくんもね?風邪ひかないでね」

「ふふっ、はーい」



こうして私たちはリビングへと向かう。今日は……というか、今日もさくくんが朝ごはんを用意していてくれたらしく、美味しくいただいた。


「じゃあそろそろ学校行こうか」

「うん!」


小学生の頃から友達はちょっとしかいないので、最近できてきた友人たちに会えることが嬉しい。


「……心、スカート短くない?」

「えっ、こ、このぐらい普通だよ!」

「だめだよ、足見えてんじゃん」

「ええ……」


スカートだから足は見えちゃうし……
このぐらいの長さが可愛いのに……。


「でもタイツ履いたらそれはそれでだめって言ったじゃんっ……」

「僕はね、ただただ大切で可愛い心に害虫が着くのを避けたいだけなんだよ」

「ど、どういうこと……?」


害虫……?


「心は虫、嫌いでしょ?」

「た、確かに怖いけど……」

「つまりスカートを長くすればいいんだよ」

「で、でも……!少しぐらいはおしゃれ、させてよ……!それに、なんで私のことなのにさくくんが決めるの……?」


小さい頃から、お洋服はさくくんが気に入ってくれたものを着て……

友達になりたい人だって、決められて


中学生の頃は、生徒会に入る許可をもらえなかった。

元々、許可なんて取るつもりなかったけれど、さくくんの耳に私のことが入っているのはいつものことだ。
< 2 / 15 >

この作品をシェア

pagetop