ヤンデレ王子様の甘くて重い歪んだ溺愛。
「ありがとう……」
「うん、冷えないように気をつけるんだよ」
「うん、気をつける!さくくんもね?風邪ひかないでね」
「ふふっ、はーい」
こうして私たちはリビングへと向かう。今日は……というか、今日もさくくんが朝ごはんを用意していてくれたらしく、美味しくいただいた。
「じゃあそろそろ学校行こうか」
「うん!」
小学生の頃から友達はちょっとしかいないので、最近できてきた友人たちに会えることが嬉しい。
「……心、スカート短くない?」
「えっ、こ、このぐらい普通だよ!」
「だめだよ、足見えてんじゃん」
「ええ……」
スカートだから足は見えちゃうし……
このぐらいの長さが可愛いのに……。
「でもタイツ履いたらそれはそれでだめって言ったじゃんっ……」
「僕はね、ただただ大切で可愛い心に害虫が着くのを避けたいだけなんだよ」
「ど、どういうこと……?」
害虫……?
「心は虫、嫌いでしょ?」
「た、確かに怖いけど……」
「つまりスカートを長くすればいいんだよ」
「で、でも……!少しぐらいはおしゃれ、させてよ……!それに、なんで私のことなのにさくくんが決めるの……?」
小さい頃から、お洋服はさくくんが気に入ってくれたものを着て……
友達になりたい人だって、決められて
中学生の頃は、生徒会に入る許可をもらえなかった。
元々、許可なんて取るつもりなかったけれど、さくくんの耳に私のことが入っているのはいつものことだ。