きみは永遠の小悪魔【完】
頷き合う二人を横目に、想像の中にいる千景くんがふみの脳内に浮かんだ。
熱にうなされて声を弱める千景くん。
ふかふかの布団を頭から被って顔を真っ赤にしてる千景くん。
意識が朦朧となりながら「ゔー」とか「だるい」って言ってるに違いないの。
———俺が悪かった。ふみ、ごめんって
あのとき、ほっぺが赤かったのは熱があったからなんだ。
「だろ?よっぽど効いたんだよ。てことで、オレがチカと代わるからよろしくな。今日、周子も一緒だろ?」
「おけおけ〜。春藤くん、明日も体調悪いようだったら、わたし代われるよって伝えといて〜」
「んー、わかった」
「お礼はハーゲンダッツ10個でお願いします」
「それは言わないでおくわ」
「ケチ」
口を尖らせた周子ちゃんを真似するように、私は頬に空気を入れた。
千景くんに言われた『餅みてー』な、まんまるのほっぺ。
ぷくっと頬を膨らませて「大丈夫じゃないかも、しんない。」心の中で喋ってた声が転がって。
「様子見に行ってくるから大丈夫だよ」
拾い上げた奏太くんが、不安を跳ね除けた。
ふにゃと緩みそうになる口を無理にきつく結ぶので、餅になったほっぺは、ぷくーっと一層大きくなった。
周子ちゃんが「ふみ、ハムスターみたいになっとる。どこまで大きくなるん?」と感心するから、私はすぐに両手で挟んで空気を抜いた。
いつものふみに戻る。
熱にうなされて声を弱める千景くん。
ふかふかの布団を頭から被って顔を真っ赤にしてる千景くん。
意識が朦朧となりながら「ゔー」とか「だるい」って言ってるに違いないの。
———俺が悪かった。ふみ、ごめんって
あのとき、ほっぺが赤かったのは熱があったからなんだ。
「だろ?よっぽど効いたんだよ。てことで、オレがチカと代わるからよろしくな。今日、周子も一緒だろ?」
「おけおけ〜。春藤くん、明日も体調悪いようだったら、わたし代われるよって伝えといて〜」
「んー、わかった」
「お礼はハーゲンダッツ10個でお願いします」
「それは言わないでおくわ」
「ケチ」
口を尖らせた周子ちゃんを真似するように、私は頬に空気を入れた。
千景くんに言われた『餅みてー』な、まんまるのほっぺ。
ぷくっと頬を膨らませて「大丈夫じゃないかも、しんない。」心の中で喋ってた声が転がって。
「様子見に行ってくるから大丈夫だよ」
拾い上げた奏太くんが、不安を跳ね除けた。
ふにゃと緩みそうになる口を無理にきつく結ぶので、餅になったほっぺは、ぷくーっと一層大きくなった。
周子ちゃんが「ふみ、ハムスターみたいになっとる。どこまで大きくなるん?」と感心するから、私はすぐに両手で挟んで空気を抜いた。
いつものふみに戻る。