恋病、発熱。〜私に冷たい婚約者、誰かに恋愛指数100みたいです〜
01 能力判定
いよいよ、十七歳の誕生日。能力(ギフト)判定の儀式だわ。
判定のために用意された水晶が置かれた台に近付き、緊張しつつ真ん中のひとつに軽く手を置くと、三つの水晶に浮かんでいた記号がくるくると回り始めた。
そして、私は神官の声に促されるままに手を離して一歩下がった。
ーーー★♡◆ーーー
十数秒ほど回っていた三つの記号が速度を緩め、やがてピタッと揃った。
その記号を確認したいかにも新人らしい神官がズレた眼鏡を直しつつ、分厚い本のページを荒い手つきで捲っていた。
わ……慌てないでっ……!
とても貴重そうな古い本なのに、古い紙が破れてしまうわ。
胸を押さえてドキドキハラハラしながら、不器用過ぎる神官の動向を見つめていた。
「どれどれ……あ。こちらですね! はい。貴女の能力(ギフト)は人の『恋愛指数』を見ることのようですね」
ああ。良かったわ。
乱暴にページが捲られて心配していたけれど、破れることなくちゃんと目的の情報へと辿り着いたみたい。
判定のために用意された水晶が置かれた台に近付き、緊張しつつ真ん中のひとつに軽く手を置くと、三つの水晶に浮かんでいた記号がくるくると回り始めた。
そして、私は神官の声に促されるままに手を離して一歩下がった。
ーーー★♡◆ーーー
十数秒ほど回っていた三つの記号が速度を緩め、やがてピタッと揃った。
その記号を確認したいかにも新人らしい神官がズレた眼鏡を直しつつ、分厚い本のページを荒い手つきで捲っていた。
わ……慌てないでっ……!
とても貴重そうな古い本なのに、古い紙が破れてしまうわ。
胸を押さえてドキドキハラハラしながら、不器用過ぎる神官の動向を見つめていた。
「どれどれ……あ。こちらですね! はい。貴女の能力(ギフト)は人の『恋愛指数』を見ることのようですね」
ああ。良かったわ。
乱暴にページが捲られて心配していたけれど、破れることなくちゃんと目的の情報へと辿り着いたみたい。