恋病、発熱。〜私に冷たい婚約者、誰かに恋愛指数100みたいです〜
「……レンブラント様。私、貴方の事をずっと好きでした。けど、そんな好きな人に一定の距離を取られて冷たくされるのも悪くないなって、思ってたんですけど……」

「けど?」

「これからは、もう冷たくしないでください……私はきっともう、それを喜べないです」

 じっと見つめ合っていた私たちは、気がつけば唇を重ね合っていた。

 どちらから、顔を寄せたかもわからなかった。ただ、それは自然な流れであったとも言えるかもしれない。

 長く一緒に居た婚約者なのに……と思われてしまうかもしれないけれど、これまでに私たちはキスをしたことはなかった。

 不意に離れたレンブラント様の青い目に、これまでと同じような、冷たい光なんてひとつも見えなかった。

 いいえ。何もかも聞いた後ならわかってしまう……結局は、私は自分の都合の良いレンブラント様を作り上げていて、彼は希望通りに演じていくれただけなんだって。

 すべて、私のために。

「リディア。君にどうしても、ひとつ確認しておきたいことがあるんだけど……すごく重要なことなんだ。答えてくれる?」

「はい。もちろんです。何でしょうか?」

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