恋病、発熱。〜私に冷たい婚約者、誰かに恋愛指数100みたいです〜
「はい。お二人ともご存知の通り、犯罪行為に繋がるような良くない能力は与えられないはずですが、独自の手法で顔を変える方法を思いついたのでしょうね。ですので、ジャイルズ公爵令嬢の能力(ギフト)を封じてしまえば、そういった悪さも出来なくなるかと」

「……そうだな。今まで好き勝手に使っていたのだろうが、このままだと本格的な犯罪行為にまでになりそうだ。王家はそのような理由があれば、能力(ギフト)を封じる事が出来るが……」

 思案しているレンブラント様に、アンドレは真面目な顔をして言った。

「レンブラント殿下。身分を偽って入城することも、立派な犯罪行為ですよ。昨日、ジャイルズ公爵令嬢がしでかしたことは、本来ならば刑罰を受けるべき犯罪です。すぐに逮捕しましょう」

 アンドレは私がレンブラント様に内密に片付けたいとお願いしたことを知らないので、犯罪者として突きだそうとしているようだ。

「能力(ギフト)を封じれば、犯罪行為とて……使用することももう二度とすることは叶わない。リディア。全てを公にすれば、君の望まない結果になるんだよね?」

「ええ……そうです。出来れば避けたいです」

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