恋病、発熱。〜私に冷たい婚約者、誰かに恋愛指数100みたいです〜
 だって、会場までエスコートしてくれる今だって、淡々とした態度を崩さず仕方なくといった義務感で満載だったもの。

 今まで私は、レンブラント様はそういう恋愛事に対し、興味のない人だと思っていた。

 婚約者の私に対しても、そういった空気にならないし、彼にとって婚約結婚などは義務なのだろうと……。

 けれど、これって……最高に恋愛に興味ありってことよね?

 何をどうして? と、現在私の頭の中は大混乱をしているけれど、レンブラント様には、ここでその理由を知られてしまう訳にはいかない。

 だって、親が決めたとは言え将来結婚する婚約者から『私以外の誰に恋をしていらっしゃいますか?』と聞かれて、それを素直に話してくれる人なんて居ないと思うわ。

 私の手を取って歩くレンブラント様は、いつも通りに口数少なく、あまり話さない。

 この前だって我がダヴェンポート侯爵邸であまり会話が弾まないお茶を共に飲んだところだし、レンブラント様はこのところ公務で忙しくされていたそうだから……話すこともなく、そうなのだろうけど。

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