恋病、発熱。〜私に冷たい婚約者、誰かに恋愛指数100みたいです〜
 これが彼が平民であったりすると、また違って来るだろう。けれど、レンブラント様は王族なので、身分違いで諦めなければいけない恋も存在する。

 やはり、自分の中にある気持ちを誰かに聞いてもらえると、だんだんと整理されていくわ。

 初めて彼の数字を見た時に受けた大きな衝撃を通り過ぎ、私は落ち着いて来ていた。

 そうだったのか……と、今までのすべての事がストンと腑に落ちた。

 私以外の人が好きだったから、私にはあんなにも冷たかったのかと……。

「……そうなの。だから、あんなにまで冷たかったんだわ。私……どうして、それに気がつかなかったのかしら」

 レンブラント様はそれほど私のことが、好きではないと思って居た。だから、彼のことをとても良いなと思っていた。

 けれど……彼に別な女性が居るかもしれないなんて、考えたこともなかった。

 なんて、私は間抜けなのかしら。

 私とレンブラント様の関係は穏やかで安定していて……彼の心が誰かのものになっているなんて、これまでにまるで思いもしなかったというのに。

< 24 / 140 >

この作品をシェア

pagetop