恋病、発熱。〜私に冷たい婚約者、誰かに恋愛指数100みたいです〜
 どうやらアンドレは、私がレンブラント様に彼が驚くような誕生日の贈り物をしようとしていて、それを自分に手伝って欲しいのかもしれないと勘違いしたらしい。

 けれど、誕生日プレゼントをサプライズで渡すなんて……今まで考えたこともなかったけれど、喜んでくれるかもしれないわね。

 ……これからの事がすべて上手くけば、やってみようかしら。

 だって、私は彼に好かれようという努力をしていたかというと、そうでもなかった。

 誰にも取られることがないと思っていたから、完全に油断をしていたのよ。

「いいえ。アンドレ。私はレンブラント様の浮気相手を……」

「わわっ……何を! りっ……リディア様! こちらへ……こちらへ」

 私が彼に話をしようとしたところアンドレは慌てて私の手を掴み、近くの小部屋へと二人で連れ立って逃げ込んだ。



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