恋病、発熱。〜私に冷たい婚約者、誰かに恋愛指数100みたいです〜
07 脅し
侍従アンドレがあの場所で、とても焦った態度を見せた理由は、私だって理解している。
だって、国を治める王族のそういった噂話は当然ながら禁忌とされているし、これがレンブラント様に知られてしまうと、常に傍近くに仕える侍従である彼の立場がなくなってしまう。
ひと目のある場所だったし、私が配慮が足りていなかった。悪いことをしてしまったわ。
「ごめんなさい。アンドレ……これを話すのならば、初めから場所を移すべきだったわ」
私がなるべく感情を見せずに言えば、アンドレは可愛らしい顔に微妙な表情で微笑んだ。
「その、あのですね。これは私が言うべきことではないかもしれないんですが、レンブラント様にはリディア様以外の浮気相手など居ません。言い切れます」
キッパリと言い切ったアンドレに、私は苛立ってしまった。そうではないとわかっているから、私は今ここに来ているのに。
「……どうして、そう言い切れるの?」
「殿下は婚約者であるリディア様を何より大事にしていらっしゃいますし、始終傍に居る私が言い切りますけれど、他の女性に会うなどとそんな機会はありません……絶対に、それはあり得ないんです」
だって、国を治める王族のそういった噂話は当然ながら禁忌とされているし、これがレンブラント様に知られてしまうと、常に傍近くに仕える侍従である彼の立場がなくなってしまう。
ひと目のある場所だったし、私が配慮が足りていなかった。悪いことをしてしまったわ。
「ごめんなさい。アンドレ……これを話すのならば、初めから場所を移すべきだったわ」
私がなるべく感情を見せずに言えば、アンドレは可愛らしい顔に微妙な表情で微笑んだ。
「その、あのですね。これは私が言うべきことではないかもしれないんですが、レンブラント様にはリディア様以外の浮気相手など居ません。言い切れます」
キッパリと言い切ったアンドレに、私は苛立ってしまった。そうではないとわかっているから、私は今ここに来ているのに。
「……どうして、そう言い切れるの?」
「殿下は婚約者であるリディア様を何より大事にしていらっしゃいますし、始終傍に居る私が言い切りますけれど、他の女性に会うなどとそんな機会はありません……絶対に、それはあり得ないんです」