恋病、発熱。〜私に冷たい婚約者、誰かに恋愛指数100みたいです〜
 食べた量まで筒抜けになってしまっているけれど、レンブラント様の婚約者だから、特別な貸切でも予約が取れたという事情ならば仕方ないかしら。

「……そうです。評判のレストランだったので、以前から気になっていたのですわ」

 実は私もイーディスに頼んで一緒に来てもらおうとしていたのだけど、残念ながら彼女は恋人エミールとデートの予定が入っていたのだ。

 これは誰にでも話せるような内容でもないし、私と一番近しい存在である彼女が無理ならばそれは仕方ない。

「そうか……」

 私の事情を聞いて不思議そうな顔をして頷いたレンブラント様は、臣下に呼ばれて次の予定に行くと別れを告げ慌ただしく去っていった。

 ええ。とても多忙なのよね。わかっているわ。

 だって……私はこの後の予定も知っていて、後を尾けるのだもの。


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