恋病、発熱。〜私に冷たい婚約者、誰かに恋愛指数100みたいです〜
 以前は冷たい態度を取るレンブラント様が好きだと思っていたけれど、誰にも取られたくないほどの気持ちに気がついたのだと。

「あら。リディア。今日のドレスも素敵ね」

 イーディスは私のドレスを見て、褒めてくれた。素直に嬉しい。

 婚約者の色として青と金を使ったドレスが多いのだけど、デザインがいつも凝っていて自慢したくなるのだ。

「……ありがとう。イーディス。貴女の新しい髪型も、凄く似合っているわ」

「そう? 嬉しいわ。エミールも似合うって言ってくれたの」

 明るく挨拶してくれたイーディスには、エミールは私が責めたことについて何も言っていないようだ。

 ……彼にとっては、これは難しい問題かもしれない。

 親友の私が変なことを言い出したと伝えれば、イーディスは愛する彼とは言え、嫌な気持ちを持ってしまうかもしれないし……それに、エミールは自分が持つ愛を彼女には疑われたくないに違いない。

 それに、もし、私の能力(ギフト)が恋愛指数を見ることでなかったとしたら、彼にはとても悪いことをしてしまった。

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