恋病、発熱。〜私に冷たい婚約者、誰かに恋愛指数100みたいです〜
「……この前から、どう考えてもおかしい。もしかしたら、君の能力(ギフト)で、何か心配事でもあるのか?」

 その言葉が図星だった私は、思わず頷いてしまった。

 ……しまったとは思ったけれど、ここまで彼にとってしてみれば謎の行動が多いことは事実だし、これはもうレンブラント様には隠しきれないだろうと思った。

 真摯な視線を放つ青い瞳を見れば、ここで嘘をつくことは躊躇われた。

「その……実は神殿で能力(ギフト)判定の儀式を受けて、とある能力(ギフト)だと内容を知らされたのですが、それが間違いかもしれないと気がついて……そのことで、悩んでいたのです」

「神官から伝えられた判定内容が、もしかしたら、間違いだったかもしれないと? そんなことが……」

「ええ。実は私は今、誰かを見れば頭上に数字が浮かんでいるように見えるのです。けれど、そんな状況にあるとは思えない兄の数値の話をすると、それは間違いだったのではないかと気がついたのです」

「……僕の頭上にも、数字があるのか?」

 レンブラント様は不思議そうにして、空を見上げた。

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