恋病、発熱。〜私に冷たい婚約者、誰かに恋愛指数100みたいです〜
「……良い雰囲気の中で?」

 そういえば、私たち二人は婚約者だと言うのにいつも淡々としていた。

 私自身がレンブラント様と一定の距離を保っていたこともそうだし、彼だって、それ以上に踏み込もうとはしなかった。

「ええ。貴女たちは両想いなのだから、きっと上手くいくはずよ」

 イーディスは力強く頷き、私もそれに頷いた。

「そうね。もうそろそろ、レンブラント様の誕生日だから、そこで何か計画してみようかしら?」

 また熱くなって来た頬を両手で押さえつつ私がそう言えば、イーディスは目を輝かせて喜んだ。

「……そうしましょう! そこで殿下のことが好きなのだとはっきりと告白すれば、きっと、喜んでくださるはずよ。大体二人とも婚約者なのによそよそしくて、見ているこっちが心配になってしまうほどだったもの。勘違いがあってやきもきしたけれど、結果が良かったら全て良しなのかもしれないわ」

 イーディスは自信満々でそう言い、私だって確かにそうなのかもしれないと思えた。

 レンブラント様の頭上にある数字は最高値で、これで私たち二人が上手くいかない理由なんて何も思いつかないくらいだもの。



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