恋病、発熱。〜私に冷たい婚約者、誰かに恋愛指数100みたいです〜
「ええ。レンブラント様の私への好感度は最高値『100』なのですわ……そして、ナターシャ様。貴女の好感度は『3』です。私の事を気に入らない事はその数値でわかってしまうのですが、事実……私とレンブラント様はお互いに愛し合っているのです」
「何を……いい加減なことを!」
私は怒った彼女の取った行動に驚いたまま、咄嗟に反応出来なかった。
私たち二人が向かい合っていた場所は、城の庭園にある池の上に掛けられた渡り廊下だった。王族が住む宮へと続く橋は優美に造られて、水面に映ると円が出来ることでも知られていた。
気がつけば、池の中に座り込んで居て……見下ろすナターシャ様を見上げるしかなかった。
「言っておくけれど、私に落とされたと訴えても無駄よ。私は今、ジャイルズ公爵家に居て、城になんて居ないもの」
その時、彼女の顔がぼんやりとぼやけて、違う誰かの顔になった。
私はそれを見て、言葉をなくしてしまった。驚いた……こんなことが出来る能力(ギフト)が存在するなんて。
これは……ナターシャ様の、能力(ギフト)? ああ。これで、いくらでも変装出来るから、私が誰かに被害を訴えても無駄と言いたいのね。
ナターシャ様はさっと身を翻して、その場を去っていった。
「何を……いい加減なことを!」
私は怒った彼女の取った行動に驚いたまま、咄嗟に反応出来なかった。
私たち二人が向かい合っていた場所は、城の庭園にある池の上に掛けられた渡り廊下だった。王族が住む宮へと続く橋は優美に造られて、水面に映ると円が出来ることでも知られていた。
気がつけば、池の中に座り込んで居て……見下ろすナターシャ様を見上げるしかなかった。
「言っておくけれど、私に落とされたと訴えても無駄よ。私は今、ジャイルズ公爵家に居て、城になんて居ないもの」
その時、彼女の顔がぼんやりとぼやけて、違う誰かの顔になった。
私はそれを見て、言葉をなくしてしまった。驚いた……こんなことが出来る能力(ギフト)が存在するなんて。
これは……ナターシャ様の、能力(ギフト)? ああ。これで、いくらでも変装出来るから、私が誰かに被害を訴えても無駄と言いたいのね。
ナターシャ様はさっと身を翻して、その場を去っていった。