最高難易度攻略対象者の溺愛お約束ルートに変更希望です!~恋愛下手過ぎて手伝ってもらうことになった転生ヒロインですが、色々と大変で誰か助けて欲しい~
 しかし、それは今現在、私が知っていることになってしまうと、ゲーム進行上どうなってしまうかわからず、何をどう言って良いのかと困ってしまった。

 身分については問題ないとわかってはいるけれど、何もわからない振りをした方が良いのかと。

「良し……それでは、僕が特別に君に恋愛指導しよう!」

「え!? 恋愛指導って……ジョヴァンニ先輩、どういうことですか?」

 いきなり片手を挙げて良い笑顔を浮かべたジョヴァンニは、一体何を言い出したのかと思った。

「いやいや、僕はレオは身分も近くて割と仲も良いし、君に協力出来ると思うんだよ。リンゼイ。君だって、そう思わない?」

「思わない? ……って、ジョヴァンニ先輩は、迷惑ではないですか?」

 実際、ジョヴァンニはこの国の王となる王太子なのだ。学ぶべきことも多く、まだ学生だとしてもこなさねばならない公務だってある。

 そんな多忙な彼には、命の危険がある訳でもない私の手助けなんて、普通に考えてやっている時間はないと思う。

「全く迷惑ではないよ」

「え。けどですね」

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