最高難易度攻略対象者の溺愛お約束ルートに変更希望です!~恋愛下手過ぎて手伝ってもらうことになった転生ヒロインですが、色々と大変で誰か助けて欲しい~
 好きな人を誤解されて、好きな人に応援してもらっていた人に、応援してもらうことになって……?

 私がすんなりと素直に自分の気持ちを口に出せていたら、すぐに解決出来て、こんなにも悩まなくて良かったのに……。

「ジョヴァンニは、そんなことを……? 俺のことではなく、他には?」

「えっと……明日、一緒に出掛けることになりました!」

 これは、大丈夫なはずだ。

 実は夜会用のイブニングドレスを正式に作るには二週間では足りないらしいのだけど、王太子ジョヴァンニの顔で無理が通るメゾンに行って、明日サイズを測ってもらい、なんとか間に合わせてもらう予定になったのだ。

 ただ、それだけの話なのだけど、ジョヴァンニと出掛けること自体は嘘ではない。

「……そうか。良かったな」

 その時に微笑んだレオナルドの表情が少々寂しそうに見えたのは、私の願望なのか……どうなのか……私には、良くわからなかった。


◇◆◇


 新しく恋愛指導してくれることになったジョヴァンニと密に連絡を取りつつ、レオナルドの誕生日会に向けて着々と準備を進めていた。

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