聖女のいない国に、祝福は訪れない
「……皆さんは私へ、会いに来てくださったのですね……」
「ピィイ!」
「ありがとう、ございます……」
「ピュルルン! ルルゥ!」
ウイングバードはフリジアに声を掛けてもらえたのが嬉しかったようで、ここに至るまでの経緯や仲間達のことについてを語っているようだった。
ただ、動物の鳴き声を耳にしたところでそれが人間の言葉だとわかるわけではないフリジアは、申し訳無さそうに告げる。
「ただ……。これだけたくさん、大群でいらっしゃると、陛下にもご迷惑ですから……」
「ピューイ?」
「控えて頂けると、助かります……」
「ピィ!」
セイントバードは再び胸を張ると、右翼をはためかせて仲間達に命令を下す。
すると彼らはあっと言う間にバサバサと音を立てて飛び立ち、フリジアの両手に乗っている一匹だけが残った。
「ありがとう、ございます……。あなたはとっても、いい子ですね……」
「ピュルルン!」
えへんと嬉しそうな鳴き声を上げたハミングバードは、バサバサと再び両翼を羽ばたかせて空を飛ぶと、彼女の頭に止まった。
「ピィイ!」
「ありがとう、ございます……」
「ピュルルン! ルルゥ!」
ウイングバードはフリジアに声を掛けてもらえたのが嬉しかったようで、ここに至るまでの経緯や仲間達のことについてを語っているようだった。
ただ、動物の鳴き声を耳にしたところでそれが人間の言葉だとわかるわけではないフリジアは、申し訳無さそうに告げる。
「ただ……。これだけたくさん、大群でいらっしゃると、陛下にもご迷惑ですから……」
「ピューイ?」
「控えて頂けると、助かります……」
「ピィ!」
セイントバードは再び胸を張ると、右翼をはためかせて仲間達に命令を下す。
すると彼らはあっと言う間にバサバサと音を立てて飛び立ち、フリジアの両手に乗っている一匹だけが残った。
「ありがとう、ございます……。あなたはとっても、いい子ですね……」
「ピュルルン!」
えへんと嬉しそうな鳴き声を上げたハミングバードは、バサバサと再び両翼を羽ばたかせて空を飛ぶと、彼女の頭に止まった。