【完結】アシュリンと魔法の絵本
アシュリンとリーリクル。 1話
空の道から陸路に移動した二人は、早足で歩いていた。
アシュリンは早くおじいちゃんとおばあちゃんに会いたくて。ラルフはそんな彼女に付き合って。使い魔たちもそのスピードに合わせている。
そしてついに、アシュリンたちはリーリクルにたどりついた。
リーリクルは観光地で、アシュリンが暮らしていた村よりずっと大きく、人もたくさんいる。
「そういえば、神殿都市とリーリクルなら、どっちが多いのかなぁ、人」
「んー、神殿都市に住んでいる人たちじゃないかなぁ……。住んでいる区間によって違うけれど」
「区間?」
「そう。中央に神殿があって、そこが第一区、そこから、二区、三区と広がる感じ」
アシュリンは「へぇー!」と興味深そうに声を出し、ルプトゥムに視線を向けた。視線に気付いたルプトゥムがじっとアシュリンを見つめた。
「どうした? 我に用か?」
「ルプトゥムは水が平気かなぁって思って」
湖で遊ぶ気満々なアシュリンは、使い魔たちとも遊びたいとワクワクしていた。断られたらどうしよう、というしゅんとした表情を浮かべながら両手の人差し指をつんつんと突いている。
「我は平気だ。黒猫のノワールのほうが苦手なのではないか?」
「にゃ! 水遊びは好きにゃ!」
「ほう、猫なのに」
「使い魔にゃ!」
ルプトゥムとノワールの会話を聞きながら、アシュリンはぱぁっと表情を明るくさせた。
アシュリンは早くおじいちゃんとおばあちゃんに会いたくて。ラルフはそんな彼女に付き合って。使い魔たちもそのスピードに合わせている。
そしてついに、アシュリンたちはリーリクルにたどりついた。
リーリクルは観光地で、アシュリンが暮らしていた村よりずっと大きく、人もたくさんいる。
「そういえば、神殿都市とリーリクルなら、どっちが多いのかなぁ、人」
「んー、神殿都市に住んでいる人たちじゃないかなぁ……。住んでいる区間によって違うけれど」
「区間?」
「そう。中央に神殿があって、そこが第一区、そこから、二区、三区と広がる感じ」
アシュリンは「へぇー!」と興味深そうに声を出し、ルプトゥムに視線を向けた。視線に気付いたルプトゥムがじっとアシュリンを見つめた。
「どうした? 我に用か?」
「ルプトゥムは水が平気かなぁって思って」
湖で遊ぶ気満々なアシュリンは、使い魔たちとも遊びたいとワクワクしていた。断られたらどうしよう、というしゅんとした表情を浮かべながら両手の人差し指をつんつんと突いている。
「我は平気だ。黒猫のノワールのほうが苦手なのではないか?」
「にゃ! 水遊びは好きにゃ!」
「ほう、猫なのに」
「使い魔にゃ!」
ルプトゥムとノワールの会話を聞きながら、アシュリンはぱぁっと表情を明るくさせた。