【完結】アシュリンと魔法の絵本
アシュリンとお星さま。 2話
「わたしの顔に、なにかついてる?」
ごくん、と飲み込んでから自分を見つめるラルフに声をかける。アシュリンのことをじっと見ていたのは無自覚だったのか、彼はハッとしたように顔をあげて、頬をかく。
「ごめん、おいしそうに食べるなって思って」
「そう? ふつうだと思うけどなぁ」
家族で食べていたときのことを思い浮かべて、アシュリンはぱちくりと目を瞬かせる。そして、ふと妹のエレノアがとてもおいしそうに食べていたな、と小さく口角を上げた。
小さな口の中に食べ物を入れて、もっきゅもっきゅという音を立てながら幸せそうに笑う妹の姿を思い浮かべて、アシュリンはくすくすと笑い声を上げてしまう。
「ど、どうしたの?」
いきなり笑い出したアシュリンに、肩をびくっと震わせるラルフ。
「ごめんごめん、わたしの妹のエレノア、あの子がすっごく幸せそうな顔で食べるから、思い出しちゃって」
「アシュリンに似たのかもね」
「えー、そうかなぁ?」
でも、エレノアが自分に似ているのならちょっとうれしい。アシュリンは五歳下の妹のことも大好きだから。
妹のエレノアが生まれたとき、アシュリンは五歳だった。初めて『妹』ができて、その小ささに驚いてしまい、なかなかエレノアに触れなかった。
ごくん、と飲み込んでから自分を見つめるラルフに声をかける。アシュリンのことをじっと見ていたのは無自覚だったのか、彼はハッとしたように顔をあげて、頬をかく。
「ごめん、おいしそうに食べるなって思って」
「そう? ふつうだと思うけどなぁ」
家族で食べていたときのことを思い浮かべて、アシュリンはぱちくりと目を瞬かせる。そして、ふと妹のエレノアがとてもおいしそうに食べていたな、と小さく口角を上げた。
小さな口の中に食べ物を入れて、もっきゅもっきゅという音を立てながら幸せそうに笑う妹の姿を思い浮かべて、アシュリンはくすくすと笑い声を上げてしまう。
「ど、どうしたの?」
いきなり笑い出したアシュリンに、肩をびくっと震わせるラルフ。
「ごめんごめん、わたしの妹のエレノア、あの子がすっごく幸せそうな顔で食べるから、思い出しちゃって」
「アシュリンに似たのかもね」
「えー、そうかなぁ?」
でも、エレノアが自分に似ているのならちょっとうれしい。アシュリンは五歳下の妹のことも大好きだから。
妹のエレノアが生まれたとき、アシュリンは五歳だった。初めて『妹』ができて、その小ささに驚いてしまい、なかなかエレノアに触れなかった。