【完結】アシュリンと魔法の絵本
アシュリンとお星さま。 3話
ノワールの言葉は意外だった。目をぱちくりと瞬かせたアシュリンは、とりあえず食事を終わらせようとせっせと食べる。ラルフもパクパクと食べている。ごくんと飲み込んで、コップに牛乳を注いで一気に飲み干す。
「ぷはぁっ、ノワール、お兄ちゃんがよろこんでたって、どういうこと?」
コップから口を離してノワールに顔を向けると、しっぽを上下にふりふりしながらアシュリンをじーっと見つめてぺろぺろと自分の前足を舐めてから、顔を上げた。
「妹ができて嬉しかったんだにゃ、たぶん。『こっちだよー』と呼んでいたこともあったにゃ。にゃつかしい!」
「うーん、ぜんぜん覚えてない……」
そのことがちょっともったいないとアシュリンは思った。ラルフにも牛乳を渡すと、彼は「ありがとう」と受け取ってコクコクと飲む。
「ルプトゥム、ラルフはどんな赤ちゃんだったの?」
自分が赤ちゃんだった頃の話を聞いて、アシュリンの興味はラルフの赤ちゃんの頃に移る。ラルフはごふっとせき込んだ。牛乳はすべて飲んだようだが、気管に入ってしまったのかもしれない。
「だいじょうぶ!?」
「だい、だい、じょ……」
ゲホコホとせき込んでいるラルフに近付いて、ハンカチを取り出す。彼はアシュリンのハンカチを断り、自分のハンカチで口元を押さえた。少しすると落ち着いたのか、胸元に手を置いて大きく息を吐くラルフに、もう一度「大丈夫?」とたずねる。
「ぷはぁっ、ノワール、お兄ちゃんがよろこんでたって、どういうこと?」
コップから口を離してノワールに顔を向けると、しっぽを上下にふりふりしながらアシュリンをじーっと見つめてぺろぺろと自分の前足を舐めてから、顔を上げた。
「妹ができて嬉しかったんだにゃ、たぶん。『こっちだよー』と呼んでいたこともあったにゃ。にゃつかしい!」
「うーん、ぜんぜん覚えてない……」
そのことがちょっともったいないとアシュリンは思った。ラルフにも牛乳を渡すと、彼は「ありがとう」と受け取ってコクコクと飲む。
「ルプトゥム、ラルフはどんな赤ちゃんだったの?」
自分が赤ちゃんだった頃の話を聞いて、アシュリンの興味はラルフの赤ちゃんの頃に移る。ラルフはごふっとせき込んだ。牛乳はすべて飲んだようだが、気管に入ってしまったのかもしれない。
「だいじょうぶ!?」
「だい、だい、じょ……」
ゲホコホとせき込んでいるラルフに近付いて、ハンカチを取り出す。彼はアシュリンのハンカチを断り、自分のハンカチで口元を押さえた。少しすると落ち着いたのか、胸元に手を置いて大きく息を吐くラルフに、もう一度「大丈夫?」とたずねる。