【完結】アシュリンと魔法の絵本
一度言葉を切り、アシュリン、ラルフ、アンディを順に眺めてから再び口を開く。
「魔力が外に出せなくて、苦しくなってしまうんだ!」
「苦しく?」
「そう。クラーク家の人たちと出会うまで、ボクはずっとベッドから離れられなかったからね。今はこの指輪のおかげで元気だけど!」
右手の中指に大きな紫色の石をはめた指輪を見せるディータ。
きらきらと輝く紫色の宝石は、どんな宝石なのだろう? と興味深そうにじーっと見つめるアシュリン。
「この宝石はね、フルオライトというんだ。ボクの魔力と相性が良いみたいで、体調を良くしてくれたんだよ」
アシュリンにわかりやすいように言葉を選び説明するディータに、ラルフが納得したように「なるほど」とつぶやいた。
「なにが『なるほど』なの?」
「人にはそれぞれ、魔力があるでしょ?」
ラルフは少し考え込んで、アシュリンを見ながら言葉を紡ぐ。
「魔力って人それぞれだから、高い人もいれば低い人もいる。とんでもなく魔力が高い人は身体が弱いって聞いたことあるよ。自分の魔力を使い魔に与えても、使い魔がすぐにお腹いっぱいになっちゃうんだって」
使い魔は、主に触れてもらうだけで魔力を補充できる。
だが、魔力が高すぎる人の使い魔は、少し撫でるだけでお腹いっぱいになり、それ以上はいらないとばかりに主から少し離れた場所に移動するらしい。
「魔力が外に出せなくて、苦しくなってしまうんだ!」
「苦しく?」
「そう。クラーク家の人たちと出会うまで、ボクはずっとベッドから離れられなかったからね。今はこの指輪のおかげで元気だけど!」
右手の中指に大きな紫色の石をはめた指輪を見せるディータ。
きらきらと輝く紫色の宝石は、どんな宝石なのだろう? と興味深そうにじーっと見つめるアシュリン。
「この宝石はね、フルオライトというんだ。ボクの魔力と相性が良いみたいで、体調を良くしてくれたんだよ」
アシュリンにわかりやすいように言葉を選び説明するディータに、ラルフが納得したように「なるほど」とつぶやいた。
「なにが『なるほど』なの?」
「人にはそれぞれ、魔力があるでしょ?」
ラルフは少し考え込んで、アシュリンを見ながら言葉を紡ぐ。
「魔力って人それぞれだから、高い人もいれば低い人もいる。とんでもなく魔力が高い人は身体が弱いって聞いたことあるよ。自分の魔力を使い魔に与えても、使い魔がすぐにお腹いっぱいになっちゃうんだって」
使い魔は、主に触れてもらうだけで魔力を補充できる。
だが、魔力が高すぎる人の使い魔は、少し撫でるだけでお腹いっぱいになり、それ以上はいらないとばかりに主から少し離れた場所に移動するらしい。