【完結】アシュリンと魔法の絵本
アンディはポケットから髪を結うためのゴムを取り出すと、髪を左右にわけておだんごを作った。頭の上のほうでまとめ、リボンを取り出してきゅっと結ぶと、
「どうだ?」
と聞いてきた。アシュリンは鏡に映る自分の姿に、目をキラキラと輝かせてうっとりとした表情を浮かべた。
「お兄ちゃん、すごーい! このリボン、どうしたの?」
「アシュリンに似合いそうだと思って買ったんだ。気に入った?」
「うん、すっごく!」
赤みの強いレディシュの髪にネイビーのリボン。なんだか上品な女の子になったような気がして、アシュリンはじーっと鏡を見つめ続けている。
『レディシュの髪とネイビーのリボン、似合ってますね』
『本当、本当。あ、どうも初めまして、本です』
パッと出てきてなかなかにシュールな自己紹介をしてきたのは、アンディの本だった。その本は分厚く、三年間の思い出がたくさん詰まっているのだろうと思い、アシュリンは椅子から立ち上がった。
「はじめまして! お兄ちゃんの本! どんな本の内容なの?」
ぺこっと頭を下げるアシュリンに、本もぺこっと動いた。そしてぱらぱらと本をめくり、とあるページで見開き動きを止める。
「あ、おじいちゃんとおばあちゃん!」
本に書かれていたのは、母方の祖父母だ。挿絵のようで、やわらかく微笑んでいて、なんだかうれしくなって挿絵を眺めるアシュリン。
「会ってきたの?」
「うん、一年前くらいに。そのときは元気そうだったよ」
「どうだ?」
と聞いてきた。アシュリンは鏡に映る自分の姿に、目をキラキラと輝かせてうっとりとした表情を浮かべた。
「お兄ちゃん、すごーい! このリボン、どうしたの?」
「アシュリンに似合いそうだと思って買ったんだ。気に入った?」
「うん、すっごく!」
赤みの強いレディシュの髪にネイビーのリボン。なんだか上品な女の子になったような気がして、アシュリンはじーっと鏡を見つめ続けている。
『レディシュの髪とネイビーのリボン、似合ってますね』
『本当、本当。あ、どうも初めまして、本です』
パッと出てきてなかなかにシュールな自己紹介をしてきたのは、アンディの本だった。その本は分厚く、三年間の思い出がたくさん詰まっているのだろうと思い、アシュリンは椅子から立ち上がった。
「はじめまして! お兄ちゃんの本! どんな本の内容なの?」
ぺこっと頭を下げるアシュリンに、本もぺこっと動いた。そしてぱらぱらと本をめくり、とあるページで見開き動きを止める。
「あ、おじいちゃんとおばあちゃん!」
本に書かれていたのは、母方の祖父母だ。挿絵のようで、やわらかく微笑んでいて、なんだかうれしくなって挿絵を眺めるアシュリン。
「会ってきたの?」
「うん、一年前くらいに。そのときは元気そうだったよ」